感想の概要(11)
藤田紘一郎先生の「人の命は腸が9割~大切な腸を病気から守る30の方法」を聴いた感想をまとめてみました。第11回目です。
人の命は腸が9割 ~大切な腸を病気から守る30の方法 (ワニブックスPLUS新書)
胃が健康な人はピロリ菌を除菌しない方がいいのです。ピロリ菌の除菌によって逆流性食道炎になる人が増えて、悪化すると食道がんになります。ピロリ菌の除菌には、抗生物質を服用するので、下痢や腹痛を伴い腸の細菌叢を乱します。
1. ピロリ菌が胃がんの原因だと証明した学者
ピロリ菌を除菌すると食道がんを作ります。
胃の中に住んでいるのがピロリ菌です。
正式名称:ヘリコバクターピロリ。日本人は昔から胃炎や、胃潰瘍、胃がんになる人が多くいました。今までは、強酸の胃に細菌が住んでいると誰も考え付かなかったようでした。
2005年ピロリ菌が胃がんの原因だと証明した学者がノーベル生理学賞を受賞するとこのことが世界の常識になってしまい、ピロリ菌の除菌治療が始まりました。日本では、慢性の胃炎であってもピロリ菌の除菌治療には保険が適応されています。
2. ピロリ菌も日和見菌で健康であれば普段は大人しい
藤田先生は、ピロリ菌の除菌を安易に行うことに疑問をお持ちです。ピロリ菌も日和見菌だとお考えのようです。免疫力がしっかりしていればおとなしくしていますが、体調を悪くすると悪さをしだすようです。
ストレスを受けて慢性胃炎や胃潰瘍になったときピロリ菌が暴れだします。やっぱり日和見菌ですね。
3. ピロリ菌による胃がんの発症過程
胃の粘膜が荒れるとその粘膜にピロリ菌が集まり、胃潰瘍を作り胃がんの発症を起こさせるようになります。
普段はおとなしい日和見菌が体中に住み着いています。この日和見菌たちは、体調が悪くなると悪玉菌に傾き体をさらに悪化させてしまいます。
日和見菌は常に強い者に巻かれろ状態ですね。
日本人の60歳以上は8割以上がピロリ菌を保有し、20歳以下は2割程度です。
感染ルートは、胃酸が少ない子供が親から、飲み水からです。保有率が低下したのは、親が子供に口移しをしなくなったのと、水道の普及率が上がったためだと考えられています。
4. 胃が健康な人はピロリ菌を除菌してはならない
ピロリ菌は、胃壁を柔らかくして、胃酸の逆流を抑える働きがあります。
ピロリ菌の除菌によって逆流性食道炎になる人が増えているとのことです。酸っぱいものが込み上げてくる病気です。悪化すると食道がんにもなるようです。
ここでも、脳が考えることは、体のためになっていないですね。腹で考えたらピロリ菌と共生した方が健康に生きて行けそうです。
5. 医師がピロリ菌を除菌することを進める理由
細菌たちは、あなたが知らないところでエネルギーのやり取りをして共生しています。一方的にピロリ菌のような菌たちをを悪者にしてしまったら体はバランスを崩してしまいます。
病名はわかりますが治す方法が分からない病気が増えているとのことです。
がん、アレルギー性疾患、自己免疫疾患、免疫力の低下や誤作動などです。
「細菌がわたしたちを守ってくれていることを認めようとしない人間の傲慢さが引き起こしている」と警鐘を鳴らしています。
ピロリ菌の除菌には、抗生物質を服用するので、下痢や腹痛を伴うそうです。この抗生物質は、ピロリ菌のみにではなく、腸の細菌たちにもダメージを与えてしまいます。体中に農薬を散布しているようなものですね。
ピロリ菌の除菌率はよく見積もって9割だそうです。
医師がピロリ菌を除菌するのは、ピロリ菌=除菌、
その背景にピロリ菌=胃がんを証明したと言われるノーベル生理学賞の権威が常識というレッテルを貼ってしまったのでしょう。
その結果、病気でもない人たちがピロリ菌保有者というだけで病人に仕立てられてしまっています。これによって、大量の抗生物質が売れるわけです。
医学界のビジネスが確立されてしまっているのですね。
先生の意見は、
「胃潰瘍の人は胃がんのリスクがあるので、ピロリ菌を除菌しない」
ということです。
まとめ
ピロリ菌も日和見菌で普段は悪さをしない
ピロリ菌が悪さをするときは、胃潰瘍になったとき
健康な人はピロリ菌を除菌しない方が良い