薬に頼った生き方をしていると免疫力が衰え

薬に頼った生き方をしていると免疫力が衰え

  • 2019年10月31日
  • 2020年6月22日
  • 生き方
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この記事の概要

農薬に依存したリンゴが農薬なしで実をつけられないように、薬に頼った生き方をしていると免疫力が衰え病気になりやすくなります。根っこがリンゴの生命力の源であるように人の体の生命力は腸にあるのです。


1. リンゴは農薬に依存している

リンゴは、農薬や堆肥無しでは絶対育てられません。 品種改良された甘くて大きなリンゴは、無農薬で育てることは、不可能であると理解されていました。

現在のリンゴは、農薬が使われるようになって開発された品種で、農薬を前提に品種改良された品種なのです。

現代のリンゴは、コーカサス地方の野生種とは比べ物にならないくらいに巨大で甘い果物になっていました。その代りにリンゴは野生の力を失い、農薬の助けなしには、病害虫とは戦うことはできなくなりました。

極めて弱い植物になってしまったのです。 リンゴは、農薬に依存した現代農業の象徴的存在です。そのリンゴを農薬無しで育てた人がいたのです。青森の木村秋憲さんです。


2. 無農薬への挑戦

これは、現代の奇跡だと言われています。 リンゴの農薬散布は、多くて年13回位行われています。農薬散布時には、妻の美智子さんは、一週間も寝込んでしまうほど農薬に過敏な体質でした。

そのために、体調を悪くしていました。何百本のリンゴの木に農薬を散布している間、使用上の注意を完璧に守るのは極めて難しいと言われています。

安全なリンゴをつくるのと安全にリンゴをつくるのは違うのです。 ある時、木村さんは、福岡正信さんの「自然農法」という本に出合ったのがきっかけで、無農薬農法に目覚めました。

リンゴの無農薬栽培は誰もが不可能だと言っていました。誰も成功した者もいなく、誰もやったことがなかったのです。

無農薬を始めてから順調だったのは、最初の二カ月だけでした。7月に入ったとたんに、葉の異常が現れました。リンゴの無農薬栽培が一筋縄では達成できるものではありませんでした。

記録によれば、日本のリンゴに初めて農薬が散布されたのは、明治44年でした。褐班病(かっぱんびょう)の流行で青森県のリンゴが壊滅的被害を受けた年のことです。

※褐班病:斑点はやがて、褐色ないし黒褐色、円形ないし多角形状になります。斑点が拡大し、黒褐色で同心円状の輪紋(りんもん)を生じることもあります。斑点の中には、多数の小さな黒い粒や、綿毛状の胞子の塊ができます。

褐班病で全滅しかけたリンの木が息を吹き返すのを見てリンゴ農家は、先を競って農薬を導入するようになりました。農薬がなければ、リンゴ栽培が終息してしまったに違いありません。

病気が蔓延し、害虫が異常発生します。農薬を使わない限り、リンゴ畑は壊滅するしかなかったのです。


3. 月明かりにに見える山の中のリンゴ

木村さんは自分の力を過信していました。無農薬にした時から最悪のシナリオを突き進んでいたのです。
リンゴに実をつけられないことは、収入を得られないことなのです。家族を路頭に導いてしまった木村さんは、ついに自殺を決意しました。ロープを持って山奥へ向かったのです。

月明かりの下に、リンゴの木を見つけました。魔法の木のようにリンゴの木は輝いていました。 リンゴの木であるなら、農薬をやらなければ、健康な葉をつけられるはずがないと思いました。

山奥のこんなところにリンゴの木などあるはずがなかったのです。よく見るとどんぐりでした。ほとんどの葉が健康そのものだったのです。

害虫の姿は、ほとんどありませんでした。


4. 無農薬への答え

なぜ農薬をかけていないのに、こんなに葉をつけているのだろうか。6年間探し続けていた答えが目の前にありました。

森の木々は農薬など必要としていないのです。 自然の植物が農薬の助けなど借りずに育つことをなぜ不思議に思わなかったのだろう。虫や病気が、このどんぐりの木を食い尽くさないのはなぜだろう。

決定的に違うのは、土が全く別物だったのです。地面は足が沈むくらいふかふかでした。

「自分は、今までリンゴの木の見える地上のことだけを考えていた。目に見えない木の地下のところを考えなかった。葉の状態のことばかり気になって、リンゴの根っこの部分を忘れていた。

この柔らかな土は人間が作ったものではない。この場所に棲むすべての生き物の合作だ。自然の中に孤立している命はないのだ。すべての命が、他の命とかかわりあい、支え合っている」と悟りました。

農薬の代わりに虫や病気を殺してくれる物質を探しているだけだったのです。リンゴを自然から切り離して栽培しようとしていました。

病気や虫は結果だったのです。リンゴの木が弱っていたから、虫が大発生してしまいました。なすべきことは、自然を取り戻してやることでした。


5. あらゆる生命が協力し合っている

山の土は柔らかく、温かでした。目に見えない小さな命がここで生きているのです。この土を再現すれば、リンゴは必ず生きると確信しました。

農薬をまくというのは、リンゴの木を自然から切り離してしまうことなのです。生態系は無数の生き物の活動によって生み出されるものです。


7. 鍛える

農薬を使わなくなってわかったのは、農薬を使ってばかりいると、リンゴの木が病気や害虫と戦う力を衰えさせてしまいます。楽するからいけないんです。

車に乗ってばかりいると足腰が弱くなってしまうように、自然の流れから切り離されるとすべてが弱まるのです。これで分かったのは、リンゴの木も人間の身体も同じだということです。

薬に頼ってばかりいると、自然の力から切り離され体は弱っていきます。体が弱ると運動しなくなります。運動をしないと細胞のミトコンドリアが減り、ますます体力が弱ってしまいます。同時に、テロメアが短縮し、老化が加速されます。

健康的に若返る鍵は、適度な運動と睡眠、良質な食事にあります。 リンゴの木と同様に人の体も自然と同調し、土壌菌を取り入れ腸内細菌を豊かにしていけば病気になりづらい体になっていきます。

自然の流れに同調することが健康を維持する鍵のようです。

(参考文献:「奇跡のリンゴ、絶対不可能を覆した農家木村明憲の記録」石川拓治氏著


まとめ

すべての命が、他の命とかかわりあい、支え合っている
農薬をまくというのは、リンゴの木を自然から切り離してしまう
同様に人の体も薬漬けにすると自然から切り離されてしまう


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