血清アルブミン不足は新型栄養失調 の要約
血清アルブミン不足は新型栄養失調です。血清アルブミンが減ると様々な問題が連鎖的に生じてきます。体の様々な機能が正常に動けなくなり組織が作れなくなります。免疫細胞がつくれなくなり、病気を起こし、筋肉がつくられず、歩けず、寝たきり状態になります。
参考文献
腸をダメにする習慣、鍛える習慣 ~腸内細菌を育てて免疫力を上げる30の方法~ (ワニブックスPLUS新書)
1. 命を縮める新型栄養失調
国の調査結果では、70歳以上の5人に1人が、新型栄養失調になっているとのことです。若い人にも新型栄養失調に関係はあります。
飽食の時代と言われる日本で、栄養失調になるわけがないと思いたくなるものです。
飽食の時代の日本において、新型栄養失調は、体系や食欲に関係なくたくさんの人が、無自覚のままに陥っている病気です。この新型栄養失調は、一つの栄養素の不足で起こってくるのです。
血清中に含まれるタンパク質の一種の血清アルブミンの量が、新型栄養失調の指標となります
血液中に含まれるタンパク質の中で血清アルブミンは、最も多く約60パーセントを占めています。食事によるタンパク質の摂取量に敏感に反応するためタンパク質の栄養状態を示す指標とされています。この血清アルブミンには、血液の浸透機能を維持する機能があります。
血清アルブミンが、血液中の水分を保って、浸透圧を維持しているおかげで、血液が体内を正常に循環しているのです。様々な物質と結合する作用が強いのも血清アルブミンの特徴です。カルシュウムなどのミネラルや脂肪酸、酵素、ホルモンなどと結合し、それらの物質を必要としている部位へ運ぶ役割があります。
2. 血清アルブミン不足による連鎖的障害
血清アルブミンが減ると次のような様々な問題が連鎖的に生じてきます。
体の様々な機能が正常に動けなくなる
組織が作れなくなる
血管を作る材料が不足する
脳出血を起こす
赤血球の材料が足りなくなる
貧血になる
免疫細胞がつくれなくなる
様々な病気を起こす
筋肉がつくられなくなる
歩けなくなり、寝たきりの状態になる
3. 誤った粗食信仰が原因
新型栄養失調とは、命を縮める病です。今なぜこの病に無自覚のままになっている人が増えている最大の原因は、誤った粗食信仰だというのです。
日本伝統の粗食が良くて、肉や卵を食べると生活習慣病になるという誤った情報が世間では、信じられています。現代の若い人の間でも、卵はコレステロールがあるので体に悪いと思い込んでいます。高タンパクの肉や卵を控えることが、生活習慣病を避けることだと思い込んでいる中高年も多いのです。
4. 血清アルブミンの材料は良質なたんぱく質
血清アルブミンの材料となるのは、次のたんぱく質です。
肉、卵、魚などの動物性たんぱく質や、大豆などの植物性たんぱく質です。
大豆は腸内細菌の餌になる免疫にとってとても大事な食品です。豆腐や納豆など、植物性のたんぱく質を摂っていれば、動物性たんぱく質は取らなくても問題ないと思い込んでいる人も多いようです。タンパク質の含有量では、血清アルブミンを増やすには、肉や卵が必要になってくる食材です。
血清アルブミンが、3.5mg/dl以下になると、新型栄養失調と診断されます。肉や卵抜きの食生活を続けている人は、この数値を下回る前に、改善すべきです。
5. 血清アルブミンの値が低い人は短命
実際高齢者で、3.5mg/dlの人は、1年後に半数の人が亡くなっているという驚くべき報告もあります。
4.2mg/dlならば、1年後に亡くなっている人はいないのです。コレステロールは、少々高い人の方が長生きです。
細胞膜の原料となるのが、コレステロールであり、材料が十分にあれば、丈夫な細胞が維持できるからです。
6. コレステロールは認知症を防ぐ
コレステロールと血圧は、適度に高い方が認知度の重症度を評価する臨床認知症評価法(CDR)で、健全な数値を示しました。認知症を防げるのは、コレステロールが脳細胞を丈夫に保ってくれているためです。
肉食多いと問題も生じますです。エネルギー過多にり落ち着きがなくなります。また腸内バランスが乱れ、免疫力の低下を起こします。
7. 長生きのためのバランス食
夕食は肉が週三日、魚が週四日で高たんぱく質
たくさんの野菜や果物、海藻類、きのこ類
新型栄養失調を避けるためと長寿を達成するためのちょうど良いバランスには、高たんぱく質で野菜たっぷりの食事がよいようです。
まとめ
70歳以上の5人に1人が、新型栄養失調になっている
血清アルブミン不足による連鎖的障害
血清アルブミンの材料は良質なたんぱく質
コレステロールは認知症を防ぐ
Amazonの紹介欄(商品リンク)
マルチ機能タンパク質:血清アルブミン (未来の生物科学シリーズ 36)