「ケトン体が人類を救う」を読んで

「ケトン体が人類を救う」を読んで

この記事の要約

「ケトン体が人類を救う」を読んで思ったことは、ケトン体は、体に悪いものとされていましたが、胎児は高ケトン環境で生きているので、ケトン体は体に悪いものではなく、胎児新生児のエネルギー源であって、健康とアンチエイジングのエネルギー源です。悪いとされていたものが実はいいものだったというのが多くあります。

宗田哲男氏の「ケトン体が人類を救う」(糖質制限でなぜ健康になるのか)を読んで感じたこと。


1. ケトン体とは

ところでケトン体とは何でしょうか。ネットで調べてみたところ、ケトン体とは、

アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸、アセトンの総称。脂肪酸ならびにアミノ酸の不完全代謝産物である。

ケトン体が人類を救う~糖質制限でなぜ健康になるのか~ (光文社新書) Kindle版

とありました。この説明でもよくわかりません。もうちょっとわかりやすい説明を見つけました。

ケトン体は、からだの中で脂肪が変化して作られる物質です。このケトン体は、エネルギー源として利用されています。健康な人の血液中にもケトン体は存在しますが、その量は多くありません。

しかしながら、糖尿病の人でインスリンの作用が不足してしまうと、糖分からエネルギーを作ることができません。そのため、替わりに脂肪が利用される比率が増えるのです。それでケトン体も多く発生します。


血液中のケトン体が多くなっている状態を「ケトーシス」といます。

ケトン体は酸性です。血液は本来弱アルカリ性なのに、ケトン体の量が増えると血液が酸性になります。血液が酸性になっている状態を「アシドーシス」といいます。

その原因がケトーシス(血液中のケトン体が多くなっている状態)であれば、「ケトアシドーシス」といいます。

ケトアシドーシスの状態では、腹痛や吐き気、深くて早い呼吸などが現れます。また、意識障害や昏睡に陥ったり、生命に危険が生じることもあるので、早急な治療が必要な糖尿病の急性合併症です。

といった説明です。ケトン体は、人間の体にとってあまり良さそうでない感じです。


2. 医学会ではケトン体は体に悪いというのが常識だった

確かにこの書の中では、著者の宗田先生は、医学会から相当批判されていることが記載されています。人間の体にとって悪そうなケトン体が、どうして人類を救うことになるのか一般常識をお持ちの医者さんたちは理解できなかったのでしょう。


3. 今の栄養学では6つの間違った神話

著書の中で、栄養学では間違ったことが神話として語り継がれてきたというのです。確かにカロリーは控えめに、バランスの良い食事、コレステロールは体に悪い、脂肪は悪玉で肉は体に悪い、米などの炭水化物は体に良く、植物製品はとても体に良いということが一般的に広まっています。

そのため、和食は最も健康的な食事とされていますが、ここではそうではありません。例えば寿司は、真っ白にした白米に、酢と砂糖が混ぜられています。非常に糖分が多いのです。

間違った神話では次のことが挙げられています。

3-1カロリー神話:

血糖値とカロリーには何の関係もないとのことです。そのため、カロリー制限で糖尿病を治そうとする矛盾が生じると記載されていました。

低カロリーは生活に支障をきたし、低カロリーのものには炭水化物が多くかえって糖尿病が悪化するようです。カロリーを表示した食品やレストランのメニューにあまり神経質にならない方が良さそうです。

カロリーではなく糖質量に注意を払って食事を制限すれば、血糖値を管理でき、薬を使わなくても血糖値を管理できるとのことです。

3-2バランス神話:

食事はバランスよく言われていますが、献立をみてみますと炭水化物が60%も締めている場合が多いのです。タンパク質や脂肪は、それぞれ20%に減ってします。この栄養比率には、栄養学会も認めるように何ら、根拠がないとのことです。

それなのにこの比率は、この上もなく大切な定義となって、全てを拘束しているのです。

3-3. コレステロール神話

必須栄養素を満たすための食品には、肉や卵チーズは簡単な食材です。お肉や脂肪は、これまでの考えではコレステロールが上がるから「食べ過ぎに注意しましょうよう」と教えられてきました。

この考えはとうとう公式に否定された。しかしながら、厚生労働省は2015年1月改定の日本人の食事摂取基準、2015年版で、食事からのコレステロールの摂取抑制を展開しています。「ほとんどの栄養士や医師は、これを理解していいない」と大変、嘆かれているようです。

3-4. 脂肪悪玉説

肉や動物製品が悪玉だと言われれ続けていました。一昔前は、バターよりもマーガリンの方が体に良いと言われていました。現在では、マーガリンは、トランス脂肪酸でありプラスチックのようなもので西欧社会では、使用が禁止されています。

バターは冤罪だったのです。フレッシュバターは体に良いとされています。ただ、牛に与える餌やホルモン剤が問題視されています。昔ながらの自然に放牧された牛の乳で取れたバターやチーズは、大変高価なのでしょう。

牛乳が体に悪いという説がありますが、発酵されたものであれば、それほどでもないとも言われています。

3-5. 炭水化物善玉説

炭水化物の多くは、米や小麦です。現代人の多くは、胚芽をとった白い食品です。大切な栄養素を捨てた状態の穀類は、ほとんどが炭水化物の状態で、糖分が非常に多くなっています。

昔から食されている小麦も、現在は品種改良などにより変質し、大量の化学肥料の投入もあり品質が変わっています。

肥満の原因は脂肪だとほとんどの人が信じてきました。肥満は糖質過剰摂取で起こるるので、脂肪は冤罪だったのです。

3-6. ケトン体危険説

ケトン体が危険な物質であるというのは、20年前の知識です。

ケトン体は、胎児新生児のエネルギー源であって、健康とアンチエイジングのエネルギー源です。

これらの大きな間違いが相互に補完し合うことで、炭水化物、糖質中心のカロリー色が推進され今やますます肥満、糖尿病、成人病、小児糖尿病を増やしている。それを膨大な薬剤で治療しようという馬鹿げた医療が進行中だ。これらの説に基づいた治療は完全に、方向性が間違っているにも関わらず、ほとんどの医師は気がついていない。多くの医学会がガイドラインで拘束しているため、自由に考える医師集団は、すでに壊滅している。

この間違った考えで顕著なものが糖尿病です。実は妊婦のうちの12パーセントが、妊娠糖尿病と診断されています。妊娠中には、血糖値を正常に保つためのグルコース、ブドウ糖の処理能力が下がるためだそうです。

ところが対等脳が下がっているのに、医師は胎児にはブドウ糖が必要だと思っているから、糖質を60%摂取させる。この妊娠糖尿病は、インスリンは十分に分泌されているのに効かないのが糖尿病とは違う。

糖尿病の場合はインスリンの分泌が不足します。にも関わらず妊娠糖尿病治療には唯一インスリンを使うのです。インスリンが効かないのに糖質をたくさん撮らせて血糖値を上げます。さらにインスリンを使って血糖値を上げ用とします。

こうやって、体が間違った方向へ治療されていったようなのです。

糖質さえ減らせば全てが解決するのだそうです。

糖質を制限するとケトン体が上昇します。

ケトン体が検出されると、知能が低下するとうことで危険な状態と判断します。これがケトーシスとケトアシドーシスの混同なのだそうです。

胎児は、高ケトン環境にあることが明らかになっています。このことから、

ケトン体が危険な物質でないこと、

胎児が糖質を必要としていないことがわかったのです。

妊娠中には胎児は脂肪をエネルギーにしています。妊婦には糖質ではなく、脂肪とタンパク質の食事を中心にすれば、妊娠中の糖尿病は全ては解決してしまうとのことです。


まとめ

ケトン体は、からだの中で脂肪が変化して作られる物質

医学会ではケトン体は体に悪いというのが常識だった

栄養学では6つの間違った神話

ケトン体が危険な物質でない


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