この記事の要約
石鹸で手洗いをすると風邪をひきやすくなるのです。皮膚常在菌は、生活を共にする大事な菌たちです。皮膚常在菌たちは菌が脂肪を食べると、皮膚に脂肪酸の膜がつくられ皮膚が弱酸性に保たれています。弱酸性の幕が盾となって病原菌が皮膚で繁殖するのを守ってます。
参考文献
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1. 手洗いうがいを熱心にしない
風邪予防に効果的な方法は、手洗いうがいを熱心にしないことです。
一般には風邪予防には、手洗い、うがいと言われます。学校や職場、衛生管理者の講習会でもそのように教えらえてきました。手洗い、うがいを熱心にしないという方法は、現代に生きる私たちにとって真逆な考え方です。
藤田先生は次のように述べておられます。
「手や喉についた風邪の細菌やウイルスを体内に取り込まないようにするために、洗い流してしまおうとする水際作戦です。私も手洗いやうがいはしますが、その時に石鹸やうがい薬は使いません」
日常的に、石鹸やうがい薬を使っていると、風邪をひきやすくなります。
2. 菌たちは大切な仲間
目に見えない無数の菌が自分たちの周りには、たくさんいます。体にもたくさんくっついています。腸には腸内細菌が、皮膚には、皮膚常在菌がいます。口にも鼻の穴にも肛門にもたくさんの菌がいます。
この菌たちは、免疫力を高め、身体を守ってくれる大事な仲間たちだったのです。きれい好きな日本人は、全ての細菌をばい菌扱いします。健康を保つためには、身の回りから細菌を排除することだと勘違いしています。
人のおごりなのでしょう。人は一人で生きていると思っている人がたくさんいます。地球は細菌の惑星です。人は細菌とともにいるから生きていけるのです。
皮膚常在菌は、生活を共にしている大事な菌たちです。皮膚常在菌たちは、皮膚の脂肪を食べて生きています。菌が脂肪を食べると、皮膚に脂肪酸の膜がつくられます。その膜で、皮膚が弱酸性に保たれています。この弱酸性の幕が盾となり、バリアとなって、病原菌が皮膚で繁殖するのを守ってくれています。
3. 大切な仲間を守るには
しかしながら、皮膚を石鹸で一回洗うと、90パーセントもの皮膚常在菌が洗い流されてしまうのです。仲間をいつも洗い流していたことをしると残念でなりません。自分の無知さにがっかりします。人間の知識は、自然界の生活よりも劣るのですね。
菌が10パーセント残っていれば、その菌たちが頑張って繁殖するそうです。ただ、元の状態に戻るまでに、12時間かかるとのことです。
石鹸使用のまとめ:
1日、2回は石鹸を使っても良いがそれ以上はやめる
薬用石鹸は使用しない(テレビコマーシャルで行なっているように、皮膚常在菌を皆殺しにしてしまう)
薬用せっけんの使い過ぎで、常在菌は12時間では元に戻らなくなります。石鹸を使いすぎると、手から極端に皮膚常在菌が減ります。
4. 皮膚常在菌が減ると
皮膚常在菌が減った場合のまとめ:
皮膚常在菌が、皮膚膜をつくらなくなる
角質層に隙間ができる
皮膚がカサカサになりる
皮膚の最も外側にあるのが、角質層です。外敵の侵入を防ぐ硬い層でできています。皮膚がカサカサになるのは、外敵の侵入を防ぐための角質層のブロックが、崩れているのです。
カサカサの皮膚は、皮膚常在菌も油脂膜のバリアも弱まっている状態です。この状態は、風邪のウイルスや、アレルゲンがくっつきやすい皮膚ということです。
このことから、風邪予防のために石鹸で手を洗うことは、逆効果になってしまうとのことです。
まとめ
風邪予防に効果的な方法は、手洗いうがいを熱心にしない
菌たちは、免疫力を高め身体を守ってくれる大事な仲間たち
石鹸を使いすぎると手から極端に皮膚常在菌が減る
風邪予防のために石鹸で手を洗うことは、逆効果になる
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