野菜の摂取量が増えるとがんが減る

野菜の摂取量が増えるとがんが減る

この記事の要約

野菜の摂取量が増えるとがんが減ることが1991年からアメリカで始まったファイブ ・ア・ディ運動により立証されました。成果は運動を始めて3年過ぎた頃から結果が出て野菜、果物、豆類の摂取量が大きく増加したのです。それによりがんの発症率とがんの死亡率が減りました。


アメリカのガン死亡率が減っている理由

現在、野菜の摂取量が、アメリカ人と日本人の逆転しています。

アメリカ人の食生活とは、ファストフード、ジャンクフード、肥満大国という印象がとても強いと思います。ところが近年ではその様子が変わってきているのです。

1990年代以前のアメリカは、肥満大国の印象通りだったかもしれません。毎日5皿以上の野菜と果物を摂取すればがん、心臓病、高血圧、糖尿病などの生活習慣病のリスクが軽減できるというファイブ ・ア・ディ運動が国と民間が一体となって始まったのが1991年でした。この年を境に、アメリカ人は変わって行ったのです。

その運動には、全米1,800組織以上、スーパーマーケット35,000店以上が参加する大運動へと発展したのです。

成果はファイブ ・ア・ディ運動を始めて3年過ぎた頃から結果が出るようになってきました。野菜、果物、豆類の摂取量が大きく増加したのです。

野菜摂取が増えることによって、がんの発症率とがんの死亡率が大きく減少したのです。ところが、日本では年々、野菜、豆類の摂取量が減ってきています。アメリカの悪いところばかり追っているのは、とても残念です。がんの発症率とがんの死亡率は増えています。


フィトケミカルががんの死亡率を下げる

とても残念なことに、現在日本のがんの死亡率は、アメリカを追い越してしまいました。なぜ毎日5皿以上の野菜と果物ががんの死亡率を減らしたのでしょうか。野菜や果物、海藻類の何が効果的なのでしょうか。研究者たちが注目したのは、フィトケミカルです。

フィトケミカル(ファイトケミカルとも呼ばれる)とは、野菜、果物、豆類、芋類、海藻、お茶やハーブなど、植物性食品の色素や香り、灰汁(アク)などの成分から発見された化学物質です。 抗酸化力、免疫力のアップなど、健康維持・改善に役立つのではないかと期待され、研究が進んでいます。 なかでも注目したいのは、抗酸化力です。

がん細胞の発生に活性酸素が大きく関与しているのは、よく知られている事実です。

毎日5皿以上の野菜や果物を食べ続けることにより、活性酸素を中和するフィトケミカルを豊富に摂ることができ、腸内細菌を豊かにさせることができるのだと思います。その結果、アメリカのがんの死亡率は、減少したようです。


世界がファイブ ・ア・ディ運動に注目

アメリカでのがん減少の成果を受け世界がファイブ ・ア・ディ運動に注目しました。一日5皿以上の野菜や果物はがん予防に効果があることが立証されたのです。

それには、フィトケミカルを豊富に含んだ野菜、果物、豆類、芋類、海藻、お茶やハーブなど、植物性食品をよく摂取することに鍵があるようです。


赤ワインとフレンチ・パラドックス

(パラドックス(paradox)とは、正しそうに見える前提と、妥当に見える推論から、受け入れがたい結論が得られる事を指す言葉である。逆説、背理、逆理とも言われます)

世界には昔から伝わっている伝統食や食習慣で長寿を築いてきた事例が数多く聞かれます。フレンチ・パラドックスもその一つと言われています。

フランスでは肉や乳製品をよく摂る他の欧米諸国と同じく、脂肪の摂取量が多いのに対し、動脈硬化や心臓疾患の発症率が際立って低いのです。この要因は、フランス人は赤ワインをよく飲むことにあるようなのです。

この矛盾する逆説的な現象は、世界では、フレンチ・パラドックスと呼ばれています。フランス人がよく飲む赤ワインに理由があるのではないかと専門家の注目を集めてきました。


赤ワインの健康効果

多くの研究者が赤ワインの健康効果について、興味を持ってきました。動脈硬化とは血液中の悪玉コレステロールが、活性酸素により過酸化脂質に変質し、血管を傷つけることによって起こるのだそうです。

研究では、赤ワインに豊富に含まれるポリフェノールが、悪玉コレステロールの酸化を防ぐことを解明しました。赤ワイン約500CCのポリフェノールがアルツハイマー病の原因になるタンパク質を分解すると発表しています。

ポリフェノールはフィトケミカルの代表的な成分で、抗酸化力がある物質です。赤ワインにはカテキンやアントシアニン、タンニンなど数々のポリフェノールが含まれています。

カテキンやタンニンは、緑茶にも含まれています。ポリフェノールの含有量は、赤ワインには追随できません。

ポリフェノールは皮と種に豊富に含まれています。大量のブドウを使って製造される赤ワインは、大量のポリフェノールを摂取できる飲み物です。

しかしながら、ワインはお酒です。過ぎたるは及ばざるが如しと言われるように、飲み過ぎは逆効果です。お酒の飲みすぎはテロメアを縮めてしまいます。

量としては1日2杯までが限度で、健康効果を高めることが期待できるようです。お酒に飲まれるような人は初めから、お酒は飲まずに、ポリフェノールの多い飲み物を選ぶのもいいでしょう。


まとめ

生活習慣病のリスクが軽減できるというファイブ ・ア・ディ運動が国と民間が一体となって始まったのが1991年

毎日5皿以上の野菜や果物を食べ続けることにより、活性酸素を中和するフィトケミカルを豊富に摂ることができる

赤ワインに豊富に含まれるポリフェノールが、悪玉コレステロールの酸化を防ぐことを解明


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