長寿遺伝子はカロリー制限と運動によって働

長寿遺伝子はカロリー制限と運動によって働

この記事の要約

長寿遺伝子はカロリー制限と運動によって働き出すことがわかってきました。年を重ねることにより、活性酸素の除去力が劣ってきた50歳を過ぎたあたりに長寿遺伝子が働かなければならない状況になります。これが長寿遺伝子がオンになる大切な要件になります。


1. 普段長寿遺伝子は細胞の中で眠っている

100歳を超えて元気で暮らしている人々は、寿命の回数券であるテロメアの使い方がとても上手なのです。

寿命を縮めると言われるリスク遺伝子の分布は、100歳以上の長寿者と中年者は、一致しています。この研究報告により、百寿者は病気のリスク遺伝子を持っているということが判明しています。長生きできる人がリスク遺伝子を抱えていないという通説は誤りなのです。

長生きできる人々は、生まれながらにして長寿遺伝子を持っていることではありません。

酵母の長寿遺伝子サーツーを発見したのは、マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテー博士です。

酵母を使った実験でガレンテー博士は有名です。現在、人間では7種類あることがわかっています。

長生きする特別な人だけに長寿遺伝子があるものではなく、全てのが生まれ持った遺伝子なのです。普段は細胞の中で眠っています。

眠っている長寿遺伝子を働かせるには、先ず起こしてあげることです。最近言われ始めるようになった「長寿遺伝子をオンにする」という言葉が広まっています。


2. 長寿遺伝子をオンにする

長寿遺伝子をオンにする方法には次の二つがあります。

  • カロリー制限
  • 運動

長寿遺伝子は、カロリー制限と、運動の2点によって働き出すことがわかってきました。働き出すためには重要な条件が一つあるのです。

年を経ることにより、長寿遺伝子が働かなければならない状況になった時が、その一つの条件となります。それが、加齢とともに活性酸素を除去できる力が劣ってきた時です。

長寿遺伝子はこれからの命の長さを考えるようになった50歳以上の人だけがオンにできる特権のようなのです。そのため、元気で若い時には、長寿遺伝子は働かないのです。

全ての人類が、長寿遺伝子を持っています。


3. 老化の要因

長寿遺伝子の働きは、老化の速度を遅らせることです。細胞が傷つけられ細胞が劣化する最大の要因は、活性酸素であり、それによって、人は老化します。

最近年を取って、肌が乾きやすくなり、シワが増え細胞が劣化していると感じるのも活性酸素です。

大切な脳も活性酸素によって傷つけられています。聞き取る力が衰えたと感じているとしたら、記憶力をつかさどる脳の部分にある海馬が活性酸素によって攻撃にさらされていることが考えられます。

傷つけられると、脳細胞が変性したり、数を減らしたりすることに起因します。

活性酸素を発生させる場所は、ミトコンドリアです。ミトコンドリアはエネルギーをつくりだすところです。人が活動するためのエネルギーを酸素を使って継続的に精製しているのがミトコンドリアです。

ミトコンドリアが状態がよくなかったり、故障していたりすると活性酸素が発生しやすくなります。活性酸素が細胞の遺伝子を傷つけてしまうと、細胞分裂のたびにその傷も遺伝してしまうことになります。その結果として体の随所に障害をもたらすのです。

老化とは遺伝子の傷が原因で起こる肉体の変化です。長寿遺伝子の働きには、活性酸素の害から細胞を守り、遺伝子が傷つかないようにし、老化の速度を遅らせます。

この長寿遺伝子が目覚めるのが、人間のメインエンジンがミトコンドリア系に切り替わる頃だと言われています。それは、活性酸素の除去能力が劣り、活性酸素の害が増え出す年齢だからです。


4. 長寿遺伝子をオンにできる年齢

長寿遺伝子をオンにできる年齢は、おおよそ50歳を過ぎてからが一般的です。そのため若い人たちが長寿遺伝子をオンにするよう頑張っていても意味がないのです。

若い人が長寿遺伝子をオンにしようとすると行為は、反対の作用を起こす可能性があるので危険です。

50歳以前は解糖エンジンをメインに働かせてエネルギーを生成しているので、瞬発力もまだまだ残っています。解糖エンジンの原料になるのが炭水化物などの糖質です。

解糖エンジンは、瞬発力に優れていています。車でいうなら、スタートするローギアのようなものです。ローギアで長い距離を走るとガソリンがすぐなくなり、楽に走ることさえできなくなります。

それゆえに非常に燃費の悪いエンジンであり、持久力がありません。

若い人はに取っては、解糖エンジンを使用しているので炭水化物をしっかり摂り、若さを謳歌したほうがいいのです。若い頃は少々炭水化物を食べ過ぎても太らないのは、エネルギー生成の原料として糖が使用されているからです。

若い人が、炭水化物を制限してしまうとエネルギー不足に陥ってしまい、かえってテロメアを短くしてしまうのです。無理なダイエットをしていた人よりも、若い頃はよく食べ、少々太っていた人の方が、結果的に長生きをしています。


まとめ

100歳を超えて元気で暮らしている人々は、寿命の回数券であるテロメアの使い方がとても上手

長寿遺伝子をオンにする方法には次の二つがあります。

  • カロリー制限
  • 運動

長寿遺伝子をオンにできる年齢は、おおよそ50歳を過ぎてから


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