「スタンフォード式 疲れない体」を聴いて感じたことの3回目です。3回目は、疲れは、筋肉だけではなく、神経のコンディションの悪さから引き起こされることについて探ってみました。
この記事の要約
疲れとは神経のコンディションの悪さから引き起こされるのです。肉体的な疲労とは体が原因と考えられていますが、実は脳から生じる現象です。体の調子は、自律神経と中枢神経のコンディションによって大きく影響されます。
参考文献:オーディオブック
参考文献:本
スタンフォード式 疲れない体 (日本語) 単行本(ソフトカバー)
最新のスポーツ医学の理論
肉体的な疲労とは体が原因と考えられていますが、実は脳から生じる現象なのです。
神経の使い過ぎで疲れきったと感じるように、疲労とは筋肉と神経の使い過ぎです。そこから起こる不具合によって体に障害が発生していると披露した状態になるのです。。
最新のスポーツ医学の見解では、筋肉だけではなく、神経の状態の悪さが疲れを引き起こすということです。
神経を大まかに分けると、自律神経と中枢神経があります。これらについて見てみます。
自律神経はオンとオフの切り替えを担当している
食べ物を食べるところまでは自分自身の意識で行えますが、消化となると自分の意識とは関係なしにオートマティックで行ってくれています。
このように人間の体の脈拍、呼吸、消化などのように意識しないで行われているこのは自律神経の働きなのです。
自律神経にはは二つあります。
昼に活発になる交感神経と夜に活発になる副交感神経です。昼間起きているときに、優位になるのが交感神経です。
夜は、体を休めるために副交感神経が優位になります。これは、人間の体に備わっている一連の秩序立った働きなのです。
疲労が蓄積すると、自律神経のバランスが崩れます。そうなると交感神経と副交感神経が機能しなくなります。
こうなってしまうと大変です。眠れなくなったり、体温調節がうまく行われなくなります。さらに、血圧が上昇したり、呼吸が乱れたりするというのです。
病気というほどではないけれども、体が不調だというのは、自律神経の乱れで起こります。
いつも疲れた感じがして気だるという状態です。これをそのままにして悪化させると、本当の病気になってしまいますので危険信号です。
中枢神経は体の動きを統制している
体の司令塔を担っているのは、中枢神経です。体を動かす時に様々の部位に指令を出しています。
体を動かすという行為は、骨と腱と筋肉が勝手に動いているわけではありません。脳と脊髄にある中枢神経と手足にある末梢神経の働きによるものなのです。
体が歪んでいると、中枢神経、末梢神経の連携がうまく行なわれず思うように体が動かなくなります。この状態は、脳からの指令が体の各部位に伝わらないのです。
こうなってしまうと、今日は調子が悪いな、体が重たい、いつも以上にだるさを感じるという感覚が脳に帰還して調整を促すのです。
脳が体の疲れを感知すると、意識に疲れているという感覚が伝わります。この流れで人体の司令塔が疲弊していくのです。
疲れを感じている人
自律神経と中枢神経の二つの神経のコンディションが悪くなっている状態が疲れを感じている人々です。
この結果から、疲労の原因は脳にあり、神経の司令塔は脳のストレスが原因なのです。この脳疲労を防ぐ方法として、体の歪みを正すことが述べられていました。
中枢神経からの司令が体の各部位に伝わらない原因は、体が歪んでいるからです。
体が歪んでいる人は、その歪みをかばうために無理な動作をしてしまいます。ほんのちょっとした動きにに対しても必要以上に負担がかかっているのです。体が歪んでいるというのは、想像以上に疲れを誘発させてしまうようです。
中枢神経からの指令が、体全体に伝わりにくくなっているのは、無理な動作を続けているためです。
体が歪んだ人は疲れやすい体
無理に負担をかけて体を動かしていると、さらに体を歪めてしまいます。
体が歪んだ状態が続くと、座っているだけなのに腰がだるくて仕方がないと感じてしまいます。さらに、少し歩くと足が上がらないという症状が出て来るのです。
足が上がらなくなると、無理に筋肉を使おうとします。無理に使っていると体の局部に余計な負荷がかかります。体が歪んだ人は疲れやすい体なのです。
姿勢が悪いことを軽んじてはならないことが、この定義で理解できます。体の歪みは、中枢神経を乱す危険な状態です。軽く考えていたならば、いますぐ考えを変えたほうがいいと思います。
体の圧力は、体の歪みとぴったりと関係しているのです。姿勢の歪みは体内の圧力に原因があり、体の動きが崩れているかもしれません。これが原因で、動作に負荷がかかり、無駄な疲れを引き寄せいていることもあるのです。
怪我の予防
中枢神経をよく理解して動作を滑らかに矯正すれば、アスリートの場合も怪我の予防になります。
そこでアスレチックトレーナーが用いるトレーニングや治療の大部分は、筋肉や関節をケアするというものから中枢神経の機能を正しく整えて動作をスムーズにするという方向に変わってきました。
「スタンフォード式疲れない体」
そこで、中枢神経にアプローチすることで、パフォーマンス低下や怪我の原因となる疲れた体にさせないようにするのです。
筋肉だけでなく脳も鍛える
スタンフォードの医局の壁には、大きなアメフト選手のイラストが2体描かれています。
一つは、防具をまとったアメフト選手が描かれています。
もう一つは、こヘルメットの中の脳が透けて見えたイラストです。
筋肉だけではなく、脳も鍛えなければならないのが、スタンフォードなのです。
強い肉体が必要なスポーツには、洗練された頭脳がとても大切なのです。
現代のスポーツ医学では、次のことが求められています。
1. 疲れが最小限になるように予防すること
2. 試合中に最高のパフォーマンスを発揮できるようにすること
3. 試合後のダメージの回復を最大限にすること
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成果を上げる3のサイクル
それをスポーツ医局では、次の3サイクルで行なわれています。
1. 中枢神経を整えることで、体に余分な負荷がかからないようにし、疲れを予防する
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2. 筋肉を鍛えてパフォーマンスをあげる
3. リカバリーメソッドを実践して、効率よく回復を図り体と脳の疲れをとる
普段から筋肉トレーニングをしていれば疲れないとかというと、そうではないようです。
筋肉量が多い人が疲れないということではありません。人は皆100%疲れないということは不可能なのです。
3サイクルの中では、1番と3番である予防と回復を行えるかどうかが、疲れない最強の体をつくり上げる重要な鍵になります。
まとめ
肉体的な疲労とは体が原因と考えられているが実は脳から生じる現象
自律神経はオンとオフの切り替えを担当している
自律神経と中枢神経の二つの神経のコンディションが悪くなっている状態が疲れを感じている
体が歪んだ人は疲れやすい体
強い肉体が必要なスポーツには、洗練された頭脳がとても大切
予防と回復を行えるかどうかが、疲れない最強の体をつくり上げる重要な鍵
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