この記事の要約
病気と老化を遠ざけるフィトケミカルには、強力な抗酸化力があり、活性酸素から体を守ってくれます。フィトケミカルは、植物の皮や茎に多く含まれ、赤、オレンジ、黄、緑、紫、黒、白の7色の野菜や果物をできるだけ毎日食べることで、抗酸化力を得られます。
参考文献:
腸をダメにする習慣、鍛える習慣 ~腸内細菌を育てて免疫力を上げる30の方法~ (ワニブックスPLUS新書)
1. 活性酸素の害
食べるものに気をつけ、体内の活性酸素を減らすことにより、腸内フローラを理想的な花畑に育てることが可能になります。
活性酸素の悪影響とは、腸内細菌にダメージを与え、テロメアを短くし、免疫機能を衰えさせます。
活性酸素は、糖尿病や脳梗塞、心筋梗塞の原因にもなり、がん細胞を発生させます。脳の海馬に活性酸素が影響を及ぼし認知症やアルツハイマー病が発症するという実験結果もあります。
2. 活性酸素を除去する酵素
活性酸素は、日本人に多い病気のほとんどに関与しています。それほど悪さをしでかす活性酸素です。実は、人体には、活性酸素を消す酵素が備わっています。年齢を重ねるとともに、この酵素は、減っていくのです。
人体の老化が始まるのは、活性酸素を除去する酵素が体内から減っていっている時からです。人が枯れてしわが増え衰えるのも、人体の活性酸素を除去する力が衰えていくためで、どうしようもないことです。
しかしながら、活性酸素の除去は、自分でも行えるのです。
1. よく噛んで唾液を沢山出すこと、
2. 抗酸化力の高い食品を食べること、
3. 植物の力
植物は、抗酸化力があり、その食品は、全て植物性です。植物には、フィトケミカルという化合物が含まれ、強力な抗酸化力を持っています。炭酸ガスを吸って、酸素を出す働きが植物にはあります。
酸素は、活性酸素に変質しやすい物質です。活性酸素は植物にとっても危ない物質です。フィトケミカルと呼ばれる抗酸化力を持つことで、活性酸素の害から、植物は、守るようになりました。
フィトケミカルの成分は、植物の色素や香り辛味、苦味などです。
例:植物の色素やアクの成分で葉や花、茎、樹皮などに含まれるポリフェノール
緑黄色野菜や海藻などに含まれる色素成分のカロチノイド、
ネギ類の香り、大根や辛子菜などの辛味の成分である硫黄化合物、
ハーブ類や、柑橘類の香りや、苦味の成分であるテルペン類、
キノコに含まれる不消化多糖類のベータグルカンなどです。
(腸をダメにする習慣、鍛える習慣から引用)
4. フィトケミカル
確認されているフィトケミカルだけで、約千以上もの種類があると言われ、体に良いとされている植物成分の多くは、フィトケミカルです。
紫外線から身を守るほかに、外敵から守るために、植物がフィトケミカルを持つようになりました。植物は、動くことができません。動物や虫などの外敵を寄せ付けない防衛機能として、刺激的な香りやからみ、苦味になどを持っています。
また鮮やかな色は、紫外線から身を守るように進化してきたので、植物性食品は、色、香り、辛味、苦味のより強いものを選ぶようにします。抗酸化力が売り物のお茶も、最近では甘さが求められ、太陽にさらさないで栽培する方法が、高級茶として位置づけられています。
抗酸化力を得るには、人の手が加えられず自然に育った植物の方が強力なフィトケミカルを持っているのでしょう。
同じ食品を選ぶ場合は、ハウス育ちの野菜を選ぶよりも、旬の露地栽培したキュウリ、トマト、ナス、ピーマンなどの野菜の方が、フィトケミカルの含有量は多くなると言われています。色で選ぶ場合、同じ色の野菜には、同じようなフィトケミカルが含まれます。
健康増進につながるものとして、色違いの野菜を毎日揃えることで、色々なフィトケミカルを摂ることができるようになります。ここで藤田先生がお勧めするのは「赤、オレンジ、黄、緑、紫、黒、白の7色の野菜や果物をできるだけ毎日食べること」とのことです。
赤:トマト、唐辛子、スイカ、
オレンジ:みかん、人参、かぼちゃ、
黄:レモン、トウモロコシ、ゆず、
緑:ほうれん草、ブロッコリー、小松菜、
紫:茄子、黒豆、紫芋
黒:ゴボウ、お茶類、黒胡麻、
白:大根、蕪、キャベツ、ニンニク、ネギなどです。
一日3色、全部で、7色揃うと良いようです。フィトケミカルは、皮や茎の部分に含まれます。皮は確かに、苦いです。紫外線から守るためにフィトケミカルが多く含まれているためでしょう。
野菜はできるだけ丸ごと使うようにすると体内の抗酸化力をより高めることができるでしょう。この丸ごととは、特に皮の部分です。日本人は、皮をむいて食べる習慣がありますから。
まとめ
体内の活性酸素を減らすことにより、腸内フローラを理想的な花畑に育てる
活性酸素は、日本人に多い病気のほとんどに関与している
フィトケミカルの成分は、植物の色素や香り辛味、苦味など
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