ストレスが細胞に入り細部を傷つける

ストレスが細胞に入り細部を傷つける

この記事の要約

ストレスが細胞に入り細部を傷つけることになります。ストレスの中で最も過酷なものが、介護です。精神的にも肉体的にも多くの仕事量を要求されるからです。体と心をリフレッシュする必要があるのですが、家族を介護している間は、いつも臨戦状態にあります。

スタンフォードのストレスを力に変える教科書 (だいわ文庫)


1. 介護のストレス

介護は、人間が経験するストレスの中で最も過酷なものの一つです。

精神的にも肉体的にも多くの仕事量を要求されるからです。介護をしている人は、自分自身をいたわる時間がほとんどありません。体と心をリフレッシュする必要があるのですが、家族を介護している間はいつも臨戦状態にあります。眠っている間に何度も起こされ要求に応えなければなりません。

介護に携わる人々は敬意を表すべき仕事をしています。愛情や責任感をもって人々は引き受けます。実社会では、介護は社会から支えられておらず、価値も認められていません。

そのため、介護者は労働を評価されていないと感じたり、孤独感を抱いたりしています。介護する人々は、社会の中で一番慢性的なストレスを感じている社会のグループなのです。


2. テロメアの短縮

なぜ高いストレスを感じている人に、テロメアの短縮が認められたのでしょうか。

介護のストレスを受けた年月とテロメアの長さには、相関関係が認められ、長期のストレスがテロメアを短くする可能性が強く示唆されました。

ストレスに強く反応する人ほど、テロメアは短いのです。

慢性的なストレスを抱えている人たちは、テロメアが短く、テロメアが短いと免疫細胞は早く老いる可能性があるのです。これによって免疫機能の悪化が引き起こされます。免疫細胞のある種類は、特別狙撃隊としての役割を果たすT細胞の名前で知られている。この力が衰えると、免疫力すなわち防御力は落ちてしまうのです。

強い脅威反応を持った人々は、テロメアが短かったのです。一番問題なのは何かが起こる前から、強い脅威反応が出ることです。

高いストレスのかかる出来事を経験すること自体が、問題ではないのです。そうした出来事が起こりもしないうちから脅威を感じてしまうことが問題なのです。

どのように反応するかが、テロメアを保持できたり短くしてしまったりします。人はストレスに遭遇したときに様々な感情や考えを抱く傾向があります。

反応の仕方は大まかに二つに分けることができます。その一つは恐怖を覚えたり、失敗や恥をかくことを不安に思ったりする反応です。


3. ポジティブ反応

もう一つはストレスをチャレンジだと考え、ポジティブな結果を得ようと自信をもって取り組む反応です。このような人は「よし、かかってこい!」という強いメンタルを持ち合わせているのです。

ポジティブなストレス反応は、心臓が送り出す血液の量やアドレナリンの増加が起こります。それにより、チャレンジを前向きに受け止め、「これはよいストレスだ!」と感じています。ポジティブなストレスは、体に活力を送ります。

人間の体は、ストレスの多い出来事に遭遇すると自動的に反応します。一方で、出来事を心がどうとらえているかにも反応します。筋肉の緊張や鼓動やストレス反応が出ていると気が付いたら、「これはよいストレスだ。最善を尽くせるようエネルギーを送っているのだ」と意識的に印象を変えればいいのです。

そうすれば体の反応も変化し、血管が広がって、より多くの血液を脳に送ることができ、体の活力が増すようになります。実験の結果被験者たちは、脅威反応が強い人はテロメアが短く、ストレスを挑戦と受け止めている人はテロメアが長かったのです。


4. テロメアを守る

状況が困難でどうにもならない環境だと思っても、テロメアを守る方法はあるのです。

わたしたちの脳は単に何かが起きた後で、反応するだけでなく予測するようにつくられています。脳は過去の経験の記憶を用いて「次は何が起こるか」を絶えず予測続けています。

その予測を外界から入って来た新しい情報は、体の内側から送られてくる合図をもとに修正していきます。脳はこうした情報を、自覚しないうちに瞬時にかき集めます。

それが感情として認識されているのです。感情とは、外界に対する純粋な反応ではなく、わたしたちの手で組み立てられたものなのです。感情がどのように作られるかが分かれば、受け取り方は簡単です。


5. テロメアを維持する

テロメアを維持するには、小さなことやつまらないことにはこだわらないようにします。その一方で、長期に及ぶ重いストレスには、注意することです。このストレスは、テロメアーゼを抑制し、テロメアを短くする危険があります。テロメアが短くなると、免疫機能が衰え、風邪の軽い症状にも感染しやすくなります。テロメアが短くなると、炎症を促進します。

炎症が広がると、体の組織に変化が現れ、加齢とともに病気につながっていきます。ストレスは常にあるもので避けることは難しいのが実情です。

緊張が多い出来事には、前向きに対処するように努力していくならば、心と体は鍛えられ忍耐力が高められます。

自分自身の存在証明に危機感があると、強い脅威反応が生じます。わたしたちはそれぞれ、存在証明を持っています。それは、学校の勉強が得意な場合は、試験がとても大きなストレスになります。

部活で運動が得意な場合の存在証明は、スポーツの試合の勝ち負けが大きな負担になります。良い結果が出ないと、成績や試合の勝ち負けにとどまらず、自尊心に大きなダメージを受けてしまいます。

それは、自分の存在証明をかけた挑戦だからです。この挑戦は、脅威のストレスを引き起こします。悪い結果は、あなたの存在証明を傷つけます。悪い流れを断ち切るには、「自分の存在証明は、表面的なものではない」と心に強く思うことです。


まとめ

介護は、人間が経験するストレスの中で最も過酷なものの一つ
ストレスに強く反応する人ほどテロメアは短い
ストレスを挑戦と受け止めている人はテロメアが長い


参考文献

細胞から若返る! テロメア・エフェクト 健康長寿のための最強プログラム


Amazonの紹介欄(商品リンク)

キラーストレス 心と体をどう守るか (NHK出版新書)

ちょっとしたストレスを自分ではね返せる子の育て方

オリヒロ エゾウコギ 粒100g


ストレスが細胞に入り細部を傷つける
最新情報をチェックしよう!
>健康的に若返る体

健康的に若返る体

健康的に若返る体をつくる鍵は、テロメアにあるのです。テロメアを補填する酵素があります。それは、テロメアーゼ。テロメアーゼの働きをよくするには、ストレスを克服し、有酸素運動を取り入れ、テロメアに優しい食事と水を摂ることです。健康的に若返る体をつくるには睡眠時間の7時間は必要です。

病気にならず、日々楽しく健康的に暮らせるよう情報を提供してまいります。それに欠かせない食品、サプリメントも紹介していますのでご参照ください。

CTR IMG