毎日1回大声で笑うことが免疫力を高める

毎日1回大声で笑うことが免疫力を高める

この記事の要約

毎日1回大声で笑うことが免疫力を高めるのです。笑いの中でも、副交感神経が優位になることが大切です。まずは楽しく笑うことが原点になります。そして、大声で笑うことが効果的です。大声で笑うと横隔膜の上下運動と、腹圧の増減によって内臓が刺激されます。

1. 積極的思考は免疫力を高める

医者いらずの妙薬は、積極的思考と大笑いです。積極的思考は免疫力を高めますが、免疫細胞や腸内細菌にとってうトレスは大敵です。

積極的に笑って楽しく生きていれば、医者いらずの体になることが多くの研究により明らかにされています。

1日に一回は大いに笑うことで医者いらずの体になるのだと言われています。薬を飲むより「笑い」という薬を処方した方が体のためになるのかもしれません。

アメリカジョーンズホプキンス病院では、患者さんに精神健康という冊子を配っているとのことです。笑いは体内のジョキングであると書かれていました。最近の研究で、最良の薬は有酸素運動に取って代わるだろうとも言われています。

NK細胞の生成と活性を促してくれるのも笑いです。さらに、感染症の予防ばかりではなく、がんの治療にも効果がると述べられています。

またアメリカのジャーナリストであるノーマンカズンズは、著書「笑いと治癒力」の中で、笑いが感性のプログラムを活性化し、治癒力を高めることについて述べられています。

笑いと治癒力 (岩波現代文庫―社会)

笑いは自律神経を介して、心と体の機能を活性化させるというのです。

例えば愛情を注がれずに育った子供は、発育が遅れ身長や体重が伸びません。優しさという感性の情報が欠如すると、心のプログラムが円滑に働かなくなるので、成長ホルモンの分泌が正常に行われず、食物の消化、吸収までうまくいかなくなるからです。

反対に優しくされると、子供の身体の消化吸収力が進み、成長ホルモンの分泌も正常に行われ、免疫プログラムまでもが活性化されます。

これと同じように、笑うという行為は、神経内分泌系から免疫系へと続く心と体のプログラムを活性化し、免疫系の働きを高めるとノーマンカズンズは、笑いと治癒力の中で述べているのです。


2. 笑うことで免疫細胞が活性化される

笑うことで免疫細胞が活性化されるというデータはいくつかあります。

リーベーク博士は、健康な医学生52人を対象に、1時間のコメディービデオを鑑賞させ、その後の免疫因子の測定を観測した調査結果を報告しています。

この調査では、いくつかの免疫因子が測定され、NK細胞の場合、その活性は鑑賞前は24パーセントでしたが、鑑賞後は38パーセントに増えていたというのです。これは驚きです。

その他の免疫因子も、それぞれ活性を高めているというのですから、笑いの神様が共にいてくださると健康になるのは本当のようです。

ルイ・パストゥール医学研究センター客員研究員である伊丹仁朗博士は、がん患者など8人と正常な人、11人に吉本興業の公演を見てもらいNK細胞の活性を調べています。

その結果、活性値は、3から4倍も上昇ししたというのです。ただし免疫力を向上させるには笑いの質に気をつけるべきだとも述べられています。防御や攻撃の笑いは、交感神経が優位になり、免疫力を低下させるからです。

免疫力が向上するのは、副交感神経が優位になった時です。ちょうどリラックスしている状態の時になります。副交感神経が優位になると、免疫細胞を作るリンパ球が増えるのが理由だそうです。


3. 副交感神経が優位になる笑いが大切

副交感神経が優位になる笑いとは、まずは楽しく笑うことが原点になります。そして、大声で笑うことが効果的です。

大声で笑うと横隔膜の上下運動と、腹圧の増減によって内臓が刺激されます。実際に笑ってみると、ここで述べられている部位が刺激されていることに気がつきます。

特に小腸や大腸の蠕動運動が活発になります。

すると血流が促進され、脳の前頭野という部分に興奮が起こり、それが間脳に伝わり、間脳が活発に働き出すのです。結果、神経伝達物質であるプロオピオメラノコルチンPOMCというタンパク質を作り、それが無数の神経プペチドに分解されます。

この神経プペチドは、まるで感情を持っているかのように、情報の良し悪しを判断し、その判断よって自分の性質を変える力を持っているというのです。

楽しく笑うと、その情報はドーパミンやベータエンドルフィンなどの善玉プペチドを産み、血液やリンパ液を通じて全身に流れるそうです。

それがNK細胞の表面に付着し、NK細胞の働きを活性化するのです。これをプペチドシャワーと言います。

悲しさやストレスの情報が入ってくると、間脳から分泌された神経プペチドは悪玉プペチドとなりNK細胞の活性を低下させます。


4. 笑い過ぎは逆に免疫力を低下させる

笑えば笑うほど体に良いようにも思えてきましたが、過ぎたるは及ばざるが如しで、長時間笑い続けると落とし穴があります。

実験結果では、

1時間笑う:免疫力が大いに高まった

3時間笑い続ける:逆に免疫力が低下した

これは休息の神経である副交感神経が優位になり過ぎて、体の緊張状態が無くなり、免疫反応が異常になったと考えられます。綾小路きみまろさんの公演時間は、だいたい1時間程度ですから体に良い薬になります。

免疫力が高まる笑いとは、

楽しく笑う

大声で笑う

ほどほどに笑う

という3条件ということになります。


5. ストイックな健康法は死亡率を高める

現代社会はストレスで満ちているため、無理な節制やストイックな健康法は、死亡率を高めます。

そのため現代人のほとんどは、免疫力が低下しています。何事も良い方向に考え、ポジティブな思考を持つことが免疫力を高めることにつながります。免疫力は腸で7割、残りの3割りが心のあり方次第で、医者いらずの体になれます。

藤田先生は、イメージトレーニングの実験を行いました。参加者に30分間、目を閉じてもらって、「サンゴ礁が綺麗ですね、熱帯魚が気持ちよさそうに泳いでいますね」と言って、沖縄のサンゴ礁をイメージしてもらうと、全員のNK細胞が上昇していました。

この結果だけを見ても、快い感情が免疫力を高めるのだそうです。

フィンランド症候群という言葉が紹介されています。フィンランドで1974年から15年間行われた調査です。

40代の部課長クラスの男性約1200人を二つのグループに分け、一つのグループには塩分、糖分を控えることと、禁酒禁煙を求め、コレステロールも血圧も正常に保つために、定期的な健康診断をしてもらう実験です。

これに対しもう一つのグループには、生活に何の制限を設けずに、この対照的な健康状態のグループを追跡調査したものです。

一般的には、健康維持のために節制をしたグループの方が健康になった考えます。ところが結果は反対でした。節制組の死亡率ははるかに高かったのです。

健康のために好きなことを控え、健康を管理しなければという真面目さが、心身にストレスを与え多様です。

その結果、免疫力を低下させてしまったと考えられます。大好きなお酒もタバコも健康のためと我慢し、ストイックに禁欲生活を続けていると長生きできるとは限らないようです。

宗教に改宗するとこのようなストイックな生活が求めら得ますが、ストレスと感じたら考え直した方が良さそうです。何事も積極的に考える思考を持てば、病気を避け元気に長生きし、人生を楽しむ心を持ち続けることができます。


まとめ

極的思考は免疫力を高めますが、免疫細胞や腸内細菌にとってうトレスは大敵

笑うことで免疫細胞が活性化される

大声で笑うと横隔膜の上下運動と、腹圧の増減によって内臓が刺激される

無理な節制やストイックな健康法は、死亡率を高める


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