「スタンフォード式 疲れない体」を聴いて感じたことの8回目です。8回目は、IAP呼吸法とは何か、そのベールが剥がされます。
この記事の要約
疲労を予防する世界最新のIAP呼吸法を簡単に表現すると、息を吸うときも吐く時もお腹の中の圧力を高めて、お腹周りを硬くする呼吸法です。すなわちお腹周りを硬くしたまま息を吐き切るのです。IAP呼吸法とは腹圧呼吸なのです。
参考文献:本
スタンフォード式 疲れない体 (日本語) 単行本(ソフトカバー)
選手たちの回復の空間
スタンフォードのトレーニングルームには、大学とは思えないほどに下記のように多種多様な設備があるとのことです。そこは、選手たちの回復の空間となっています。
- バイクやバーベルなどのトレーニング器具
- 宇宙飛行士の訓練のために開発された重力コントロール装置
- 筋肉を冷やしながらエクササイズしてくれるNASAの特殊マシン
- アスレチックトレーナーが働くメンテナンスルーム
- 選手たちのリハビリや治療を行うスタッフが常時、勤務
- 選治療用の冷水バスタブと温水バスタブが完備
全ての選手に共通するIAP呼吸法
競技種目の違い、男女差によるものなど選手たちによって使う筋肉、疲れる筋肉が異なります。
リカバリーとして行なっているのは、一般的にどこでも下記のことは行なっていると思います。
- マッサージ
- ストレッチ
- 鍼灸
- 電熱療法など
どの競技種目の選手、性別問わず共通して用いいるのが、IAP呼吸法というのです。呼吸は、全ての人間が必要不可欠なものです。
疲れを取る揉みほぐしや、筋肉のリハビリなどの時にも、メンテナンスとIAP呼吸法を共に用いることによって効果が大きくなるようです。
全ての選手をメンテナンスする場合も怪我でリハビリする場合、必ずIAP呼吸法を行なっているとのことです。
IAP呼吸法が怪我の治療までできるかというと、そこまで万能というわけではないそうです。
息を吐く時にお腹をへこませない
ここまでIAPがなんども出てきましたが、IAPとは何なのでしょうか。
IAPとは、Intra Abdominal Pressure です。
日本語に訳すと、腹腔内圧、腹圧、人間のお腹の中には腹腔と呼ばれる胃や肝臓の内臓を収める空間があり、この腹腔の圧力が、IAPです。
「スタンフォード式疲れない体」
IAPが高いというのは、肺に空気がたくさん入って、腹腔の上にある横隔膜が下がりります。
それに押される形で腹腔が圧縮され、腹腔内の圧力が高まり、外向きに力がかかっている状態です。
IAP呼吸法を簡単に表現すると、息を吸うときも吐く時もお腹の中の圧力を高めて、お腹周りを硬くする呼吸法です。すなわちお腹周りを硬くしたまま息を吐き切るのです。IAP呼吸法とは腹圧呼吸なのです。
人はお腹を膨らませると疲れにくい
腹圧呼吸と腹式呼吸と間違われ易いようです。
文字は大変似ているのですが二つの呼吸法は、次のように大きく異なるようです。
腹式呼吸:
- 息を吐くと同時にお腹をへこませるのでIAPを弱める
腹圧呼吸:
- 息を吐く時に、お腹をへこませない
- 圧をお腹の外にかけるようにする
- お腹周りを硬する
- 腹腔の圧力が高まる
- 体幹と脊柱という体の軸が支えられて安定した姿勢を保つ
腹圧呼吸は体の中心を正しい状態で維持することができるのです。この状態を保つことで中枢神経の指令の通りがよくなります。
そうすると体の各部と脳神経が良く連携し、不要な負荷が減るということになります。
1990年代には、腹式呼吸が推奨されていたようです。腹圧呼吸であるIAP呼吸法が行われるようになったのは最近のようです。
疲れない体、怪我を予防できる体、ダメージから守られる強い体が実現できるようになったのは、お腹を膨らませたまま息を吐く腹圧呼吸を実行したからなのです。
まとめ
どの競技種目の選手、性別問わず共通して用いいるのが、IAP呼吸法
息を吐く時にお腹をへこませない腹腔の圧力が高まる
腹腔の圧力が高まると体幹と脊柱という体の軸が支えられて安定した姿勢を保つ
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